短歌作品集
如月の冷えし窓辺にアサツキの光は木々とゆらめきており
深見弘美
若き歌手が踊りてさわぐ歌ばかり昭和の時代が恋し冬の夜
末永孝子
雨の日も気分まかせに雨にぬれ猫は岸をも歩き続ける
下条八知子
妹の「ピアノを習う」の決断に七十五歳へエールを送る
久保田律子
首・肩に一日置きに貼りくれる夫のおかげのシップ効果
西 まゆみ
山茶花の花びら散りて残り香の小道たどれば釈迢空の歌碑
加藤えつ子
俳句作品集
花柄の伝う雨傘水温む 興津 美智子
猫車揺れてほろほろ春の土 ゆづき
水温む田畑の農の動く影 吉永 清子
水温むごろんごろんの猫の腹 加藤 武
春一番エイトビートの目覚めかな 森 万里
うぐいすを真似て朝餉の長くなり 加藤 えつ子
春陰の護国詣でや昭和影 茶白
水温む妻の指先艶めけり 西村心耕
川柳句会作品集
「梅」 山本和子 選
梅干しが何よりおかず三杯目 瀬川伸幸
人 寒に耐え梅一輪のあたたかさ 竹尾久恵
地 早春に梅鶯が春告げる 濱野幸生
天 廃屋の梅は満開誰も見ず 瀬川美枝子
軸吟 春待つ梅蕾膨らむ散歩道 山本和子